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中米タフムルコ山 2012年1月

Atama

(よ)

メキシコは、地理的には中米といってもいいと思うのですが、便宜的あるいは政治的に北米とされていますので、グアテマラのメキシコ国境近くにあるタフムルコ山が、中米第一の高峰ということになります。標高は4220mで、山頂の気圧は600hPaほどだから、冬場の富士山頂よりちょっぴり低い程度です。

1月5日、前々日、前日の寒波襲来のあと、中腹にあるトゥイチャンという村から日帰りで往復してきました。標高3000mの登山口から山頂までの標高差は1200mですが、水平移動距離がそこそこあり、一般的に、登り4~5時間、下りに3時間ほどかかるそうです。
早朝5時、サン・マルコス市からタカナ村行きの乗合バスに乗り、ちょうど1時間、トゥイチャン村のクルセーロ(交差点)でバスを降りました。きのうまで吹き荒れていた風はまったくなく、やや白みかけた空にたくさんの星が輝いています。南十字星はどれかいな? と探しましたが、どうやらこの時刻には見えないみたい。残念!
登山口のレストランでガイドを待ちました。頼んでいたガイドは三転し、結局、この村で日ごろはウマとヤギの世話をして暮らしているハイメという名前のマヤ・マム族の17歳の少年に務めてもらうことになりました。たかが17歳とはいえ、生まれてこのかたの歩行経験のうち、舗装路は1%に満たないというぐらいに悪路慣れしていますから、そこいらの登山者とは比べものにならない身軽さです。グアテマラには、ハイメ・ビニャレスという有名なヒマラヤニストがいて、彼はガイド仲間からジュニア・ハイメとからかわれています。
Miti
完全に明るくなった7時30分に出発。四輪駆動車だと楽々行ける道をたどります。しばらく行くとタフムルコの山頂が見えますが、やはりかなりの遠さです。登山口からの標高差で250mほど登ったところから山道になりました。
グアテマラには多くの高い火山があります。そのほとんどは以前にコニーデと呼ばれていた富士山型の成層火山で、登路が単調なものが多いのですが、この山は、登路の途中になだらかな草原が山頂までに7か所もあり、小さなカルデラが途中に2個あって、さらに山頂手前には、バットレス状の溶岩ドームがあったりして、なかなか変化に富んだハイキングを楽しめます。
大寒波襲来のあとなので、夜間に降った雪と霜が少し残っていました。グアテマラの人にとって、雪も霜もなじみがなく、これも氷と呼んでいます。降雪中に遭遇すれば、あきらかに雪だと認識するでしょうけど、地面にある白い水の固まりは、すべて氷と思っているみたいです。まあ、地元のガイドも、雪や霜ではなく氷だと言い張るのだからそうしておきましょう。氷は降った雨が地面で冷やされて凍結してできるものだそうです?
Kage

太陽がまだ低い位置にあり、タフムルコの影が、北西のメキシコとの国境ある中米第二の高峰タカナ山(4092m)に投影されていて、手前の山と合わせて三重の山並みはこの時期にだけ見られるちょっとおもしろい現象です。写真のとおり、タカナはさらに山容が大きいです。それに活動していないと聞いていたのに、なんだか少し噴煙を上げています。
途中で1回、朝食のサンドイッチを食べるため30分ほどの大休止。やはり風はなく、朝陽を全身に浴びて心地いい気分。
この日に登っている登山者は、他にだれもいませんでしたが、さらに登ると山頂でテント泊したというグループの6人が下山してきました。みなさん、ブルブル震えていて声もでません。夜は大変寒くて、-5度まで冷えこんだそうです。さもありなん。
山頂手前の溶岩ドームでは、わざわざ通常ルートとは異なる岩場ルートへ案内されました。2級以下のルートなのですが、日ごろは運動不足であることもあり、自分の平衡バランスの悪さを感じざるをえませんでした。もしかしたら高度からくる障害かも?
山頂着10時45分、すでにメキシコ方面はガスで視界不良です。休憩時間を含み、登りに要した時間は3時間15分。年齢のわりには、という前提つきで速いとガキガイドからほめられました。でも、ハイメひとりだと、きっと2時間で登りきると思います。
下りは、通常とは異なる山頂周回コースを巡り、少し下ったところでは、生えているマツの枝をバキバキ折って、暖をとるために焚き火をしたりしました。当然ながら、狭い意味での自然保護という考えは当地にはありません。
下山時刻15時、4時間以上と、登り以上の時間をかけ、ゆっくり楽しみながら下山しました。持参した大きなビニル袋2個がいっぱいになる程度にクリーンハイクをしながら下ったことを申告しておきます。
Kaigou

下山後、登山口のレストランでミーティングをしていたタフムルコ・ガイド協会の面々と記念撮影。服装等にメキシコの影響があります。


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コメント

あのフットワークの軽さと年齢と裏腹の行動力を携えた宮本さんからは想像がつかないほど穏やかな文体をお書きになれること(笑)また一つ夢?が叶ってよかったですね。天候にも恵まれて。午後に少し曇ったので大丈夫かな?なんて2000m下で心配していました。素敵な思い出が作れてよかったです。僕もそこに住む者として1度は登ってみたいと思います。きっと。そう、きっと。とりあえず、お帰りなさい!

投稿: がてじろう | 2012年1月 9日 (月) 13時02分

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