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ペルー・ブランカ山群 イシンカ峰 トクヤラフ峰 ワスラカン峰 2015年6月

斉藤留美子
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6月9日 ブランカ山群の近くにあるワラスの近く、カルアスという町に入りました。 女性はきれいなアンデスの民族衣装を着て山高帽をかぶり普通に生活しているので南米に来たなあ、と実感。
ここは緑が多く、果物が豊富な場所。地元の言葉はケチュア語とスペイン語。初スペイン圏なのでガイド本を片手にあいさつと買い物。聞いてはいたが、全く見事に数字ひとつでも英語は通じない。地元の普通の飲み物は、コカ茶というものらしく、 エージェントの事務所でもホテルでも出してくれた。 うーん、薄いトウモロコシのひげ茶のような野草な味。


6月10日 車で約3時間、国立公園の山岳地帯に入る。 移動途中の道路から、ブランカ山群の真っ白な連なりが にょきにょきとまじかに見え、こんなに近くにしっかりした町があり 5000m越の立派な峠道も普通にバスが通る生活幹線道路として多くあり、アクセスも調達もとっても便利。ユンガイという町の奥から、峠道に入る。右手にワスカラン、チョピカルキ、左手に、ワンドイ、ピスコ、チャクララフの6000m峰の連なりが目の前にあり、とても景観の美しい場所。車で約4800m付近に送ってもらい、そこから順応を兼ねたトレッキング。道路道ではない、昔のロバ道が今はトレッキング道になっているようだ。いきなりの高地なので、頭がクラクラする。のんびりと赤、紫、ピンク、黄と色とりどりの花が咲き誇る道を2時間ほど下り、3900mのヤンガヌコ谷でテント泊。 現地スタッフ達が先に入っており、キッチン、ダイニング、宿泊用テント、トイレテントが出来上がっていた。コカ茶がボトルで出てくる。これには少しはちみつが入っていて 野草っぽさがやわらぎおいしく飲める。食事はそれほどクセのないシンプルな味なので違和感なく食べられる。野菜入りスープ、サラダ、海鮮炊き込みご飯、チキンのステーキと ジャガイモとチーズのトウモロコシソースがけが添えられていた。 デザートに、真っ赤なサボテンの実が出た。初めて食べた。甘くてつぶつぶが多いが、この種はそのまま食べるらしい。今晩はここでテント泊。

6月11日 昨夜は高所で久々に泊まったのでやっぱりしんどい。呼吸は苦しいし、水をたくさん飲むのでトイレには何度も行くし、頭痛はするし、ほとんど眠れなかった。朝から吐き気があるので、朝食はおかゆを出してくれたのでそれだけにする。頭痛はおさまっていた。今日は標高4600mにある湖(ラグーナ69)まで順応のためにトレッキング道を歩く。しっかりした道があり、馬やヤギ、牛があちこちで草を食べている。ゆっくりと約5時間かけ標高差700mをキツイキツイと言いながら登りきると、真っ青で透明度の高い美しい湖が目の前に広がった。観光名所らしく多くの観光客がこれを見に登ってきていた。私たちのキッチンスタッフは一足先に登ってきており昼食を準備して待っていてくれた。ここでもまずコカ茶が出た。美しい湖畔で雪山を眺めながら昼食を摂り、1時間ほど順応のために滞在。高度の影響で手足先が少しシビれた感じになっている。3時間ほどかけ下山し、今日はカルアスの町に下りホテル泊。今晩はゆっくり眠れる。

6月12日 今日は休養日。タクシーで15分ほどの場所にあるチャンコス温泉にメンバー全員で浸かりに行く。一人2ソーレス(約60円)。5~6人が一度に入れるくらいの大風呂で個室。これが20部屋ほどある。家族連れで来ている地元の人が多い。それを1人で使うのでなかなか贅沢な感じ。掃除のおじさんがいて、お客さんが出た後すぐに掃除してから次のお客さんを案内してくれるのでキレイ。お湯は自分で蛇口をひねって出して溜めて入る。源泉かけ流し。いいお湯。個室とは別に野外の温泉プールもありそちらは水着を着用すれば入れる。さらに洞窟風呂もあり、中を見せてもらったら、岩盤をくりぬいた部屋があり、サウナとお風呂がある部屋だった。約10部屋ほどあった。 そちらは少し高く5ソーレス(約150円)だが、人気が高く順番待ち状態だった。途中のレストランで昼食をとり、ホテルに戻り次の準備をする。明日から1週間は、イシンカ5530mとトクヤラフ6034mに登るため山に入る。
*あすからまたがんばります~るるる

6月13日 朝8時カルアス町のホテルを車で出発。イシンカ谷への道を移動し、9時30分に道の終点のコチャパンパ3700m地点へ到着。ここで今回の登山のスタッフ達と合流。顔合わせ。 現地ガイド2名、アシスタント2名、キッチン2名、 ポーター6名、ロバと馬13頭。ここから、トレッキング道を歩き始める。イシンカ谷の最奥まで行く。花も多く、渓谷の清流が美しい。牛が草をハミ、のんびりした景色。途中、キッチンスタッフがさっそく昼食を用意して待っていてくれた。涼しい快適な川べりで、おいしいスープとチャーハンを頂く。そうこうしているうちに私たちの荷物を積んだロバと馬が追い抜いていく。15時30分、だだっ広い草原地に出た。ここが谷の最終地点でBCになるキャンプ地。イシンカ谷BC4300m。目の前には、白い峰々がドーンと迫っている。これから登る、イシンカとトクヤラフもよく見えている。ここには、小屋が1件あり、泊まることもできるらしく トレッキング客はそこへ泊まってトレッキングを楽しんでいるようだ。

6月14日 今日はイシンカHC4700mへ上がる。 朝7時朝食、9時BC出発。美しい谷を詰め、ガレ場を登って行くと湖が現れた。12時30分、ここが氷河手前にあるHC4700m到着。 キッチンも上がってきていて、昼食を用意してくれる。 湖の畔で昼食。湖に白い峰が逆さに映り美しい。赤く染まった夕焼け時はさらに美しかった。夜は満天の星。星が近くてまた多すぎて、空が夜なのに明るい感じ。 テントは2人で1つ。 順応してきているのか、よく眠れた。
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6月15日 朝4時、HCをヘッドランプスタート。 気温はそれほど寒くはない。しばらくガレ場を登り、5時、氷河の末端。ここでアイゼンを付けロープを結ぶ。急な雪面をずっと登り詰めていく。6時過ぎ、空が次第に明るくなってくる。今日は良い天気そうだ。徐々に頂上に近づき、頂上直下は短いがぐっとせり上がっていてかなりの傾斜。8時50分、イシンカ山頂(5530m)に無事到達。晴天に恵まれ、眺めは最高。360度のパノラマ。ブランカ山群の山並みが良く見渡せる。次に登るトクヤラフが目前に迫り、槍のようにとがっていてかっこいい素敵な山。山頂部分はどうやって登るのか、というくらい立っている。楽しみだ。イシンカの下山は、登ってきたルートとは反対側へ縦走できるようになっていてそちらへ向かう。ピストンではなく、反対側へ抜けられるのはめずらしいなと思った。山頂直下のみ、急で下にクレバスがあるので、ロアーダウンで少しおろしてもらう。あとは雪面を快適に下っていく。登りとは違った角度からこの山を眺められるのでとても楽しいと感じた。氷河の終了地点でアイゼンを外し、ガレ場を下り、HC11時50分着。昼食を摂り、テントや荷物を撤収して13時下山開始、14時30分イシンカBC下山。


6月16日 今日は、ここBCで一日休養日。 朝から強風。山の方は、ぶ厚い雲の中。山頂部分は多分雪だろう。 昨日はホントいい天気に恵まれてよかった、とホッとした。 明日から、今度は、隣にあるトクヤラフ6034mに登る。天気を願いつつ、準備して就寝。

6月17日 今日からトクヤラフに向けて登山開始。 朝9時、イシンカBC出発。しばらくガレ場の急登をつづら折りに登り、12時過ぎ、氷河手前に到着。 ここでアイゼンを付ける。ここで昼食も摂り、HCに向けてさらに雪面を登る。14時半、トクヤラフHC(5300m)に到着。ここは広い雪原になっていてテン場にちょうどいい。 目前には、大きくトクヤラフの山頂が迫って見える。しかし、下部には、大きくクレパスが開き、セラック帯が見える。それを迂回するように登るらしい。
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6月18日 朝0時半、起床。簡単な食事を摂り、 アイゼン・ハーネス・ヘルメットを着用し準備をする。気温は低めでしっかり着こむ。朝2時、HC出発。時折風が強く吹く。ヘッドランプの明かりが連なって登っていくのが見える。HCから向かって左側に大きく巻いてクレバス帯を避ける。ひたすら急な雪面を登りつめ、山頂近くの稜線に出たあたりでようやく日の出。6時頃。風は少し強い。天気はよく眺めはいい。近くの金鉱山の明かりが一晩中コウコウと輝いているのがよく見えた。金がざっくざく摂れるらしい。トクヤラフ山頂直下には最大傾斜60度の150mの雪壁と大きな雪庇。ガイドが先行し、ロープで確保してもらいながら登る。 最後の雪庇の部分は、その下を四つん這いでぐるっと大きく右方向に進み、雪庇の張り出しが小さくなった部分から雪庇を崩して上へ這い上がる。上に出るとかなりの強風が吹いていた。午前8時、トクヤラフ山頂(6034m)無事到着。 少し前からガスがかかってきていて山頂からはほとんど何も見えず。アマゾン方面からの湿った空気がこの山脈でぶつかり雲やガスが発生しやすく 風も常に強く吹いている山らしい。強風で寒いので、足早に山頂を後にする。下山は、急斜面なので、懸垂下降で降りる。2ピッチほど繰り返し、ようやく急な雪壁の下部に降り立つ。その頃には、かなりガスが濃くなってきており、トレースは目を凝らさなければよく見えない。周りの景色もよく見えないのでクレバスに気を付けながら強風の中を耐風姿勢をとりながら慎重に下る。12時半、無事HC(5300m)のテン場に到着。ここまで下ってくるとようやくガスの中から抜け、視界が開けた。振り返ると、山頂方面は真っ白なガスの中で見えていない。昼食を軽く摂り、テントや荷物を撤収し、14時、HCからの下山開始。昨日登ってきた道を下り、17時、イシンカBCに無事下山。15時間行動で疲れた~。しかし、とてもおもしろく 登りごたえのあるかっこいい素敵な山だ。山頂直下の雪壁登りと大きな雪庇は白馬主稜のスケールを数倍大きくしたような感じで非常に楽しい。夕食後、なんだか眠いのでさっさとテントに戻り就寝。


6月19日朝6時半起床。BCからトクヤラフの山頂がきれいに見えている。尖っていてとてもきれいな山。この山に登頂できて非常にうれしい。深い感動と満足感がこみ上げる。朝食をゆっくり摂り、荷物をまとめて下山にかかる。 ロバ使いが早くに到着しており、私たちの荷物を積んでいく。これから一度、ワラスの町(3050m)まで降りて休養する。2日間の休養後、今度は本命のワスカランの登頂を目指す。

6月20日 ワラスの町へ下りてきて、ホテルに泊まっている。ここは都会で、商店街があり公園があり、高級レストランもたくさんあるにぎやかな街。道路の喧騒や工事現場の音、吹奏楽団の演奏、人々の話し声など、町に降りてきたなあ~ と思う生活音があふれている。町には、クリーニング屋があるので、化繊衣類はそこへ洗濯に出す。それ以外のウール系は不安なので 自分で洗濯して部屋に干し、シュラフや靴などの装備品を干して一日が終わる。

6月21日 今日も休養日。朝からいい天気。ワラスの町の奥には白い峰々がそびえて見え、そこからの清流が街中を流れていて美しい町。今日も装備等の干し物をして、洗濯に出したものを取りに行く。1Kg4ソーレル(約120円)。高地で乾燥しているので、自分で洗った洗濯ものがよく乾く。 日本の100均で手に入れた折り畳み式ハンガーが役に立つ。コンパクトで便利。今日は週末らしく、人通りが特に多い。肉料理が多いが、とにかく何でも量が多くて、少ないサイズがナイ。付け合せのポテトの量が半端なく多い。山もり出てくる。 食べきれない。 明日からまた1週間、ペルー最高峰のワスカラン登山のために山に入る。準備をして就寝。

6月22日 朝8時ワラスのホテルを車で出発。9時30分、ワスカランの登山口となるムーショ村(3000m)に到着。朝からいい天気でワスカランがドカーンと目の前に立ちはだかっている感じ。デカい。ここで、ガイド達スタッフと合流し、ロバに荷物を積み込み、私たちは歩いてBC(4300m)へ向かう。この村からBCまでは標高差1300mあり雪はないが、空気が薄いのでかなりキツイ登り。 今日は気温高く、汗だくになる。15時30分、BC到着。ここはまだ草地の上でワスカラン下部の岩稜帯手前にある。急に高度を上げたせいか、気温がかなり高かったせいか、 非常に気持ちが悪く、ムカムカ、フラフラする。脱水かもしれない。とにかく水分補給に努める。吐きそうなので固形物は食べられず、スープのみ摂る。

6月23日 朝7時朝食。やはり今日もまだ吐き気があるので、スープのみもらい摂る。 8時30分、BC出発。今日は、C1(5200m)の氷河上まで上がる。ここBCから氷河の末端までは、ずーと岩稜帯。滑らないよう注意しながら進む。13時、岩稜帯の途中にチェックポストを兼ねた立派な小屋があり、そこへ申請のため立ち寄る。14時、ようやく岩稜帯が終わり、氷河の末端に着く。ここでアイゼン、ハーネスを付ける。軽く昼食後、ロープをつなぎ氷河に取りつく。クレバスに注意しながら進む。16時、C1(5200m)着。ここは、セラック帯に入る手前の比較的なだらかな雪原。ポーター達が運んでくれ、立ててくれたテントに泊まる。 テントは2人で1つ。ペルーのポーター達は、とても強力で優秀、アイゼン・ハーネスを付けロープをつないでここC1のような雪上も上がって行くし、さらにこの先の危険なセラック帯も抜け、 C2までも上がってきてくれるそうだ。キッチンスタッフが沸かしてくれたお湯をもらい、ジフィーズを各自作って食べる。私は、調子はイマイチなので、おかゆのみ作って食べて就寝。
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6月24日 今日はC2(5900m)まで上がる。セラック帯を通るため、日の当たる前に通過する。朝5時、ヘッドランプを付けC1出発。 途中、クレバスを何度か飛び越える。幅が大きいのもあり、思い切り飛ぶがなかなか怖い。踏み切る足場が壊れたらどうしよう、深ーい溝が目に入る。次に、短い青氷のセラックの壁があり、ガイドに確保してもらい登る。しかし、固くて、アイゼン・ピッケルが容易には刺さらない。取りつき部分が立っているので、なかなか身体が上げられない。右側に走るセラックの溝にアイゼンの前刃を思い切り蹴りこみどうにかこうにか身体を上げる。ピッケルを思い切り打ち込むのも息が切れる。もがきながらどうにか上がる。その後も、クレバスを避けながら、上下迂回しながら進む。12時、C2(5900m)到着。ここは、ワスカランの北峰と南峰のコル付近。少し窪みになっている場所で風が多少防げる。テントはすでに設置されていたので、さっさともぐりこみ休む。今日もキッチンが作ってくれたお湯をもらい、各自ジフィーズ。 私はインスタントのうどんを作って食べた。高度は毎日上がってきているが、私の調子は、今日はずいぶん良くなってきており、気持ち悪さも消え、ようやく固形物が食べれるようになった。 順応が進んでる、と感じるまでに回復。テント内で一安心する。明日はアタック日。午前1時の出発予定。 何とかガンバレそうだ。水分補給に努め、就寝。

6月25日 午前0時、キッチンがお湯を運んできてくれる。 それをもらい、各自ジフィーズ。さっさと摂り、出発の準備にとりかかる。 今日は山頂へのアタックだ。風は、強く吹いているが、ここではいつものことで、まだいい方だ。 寒さもそれほどの冷え込みではなく、一安心。 しかし上部で寒いとイヤなので、一応薄手のダウンの上下を着こむ。星がたくさん見え天気はいいようだ。午前1時過ぎ、C2(5900m)を出発。ヘッドランプでひたすら雪の斜面を登って行く。 セラックのグサグサ帯を抜けるため確保してもらいながら縫うようにして登る。見上げるような氷の塊の間をすり抜けて行く。壊れて落ちてきてたらイヤだなあ、と思いながらなるべくさっさと通過。さらにクレバスが口を開けているので何度か飛び越える。結構大きくて怖い。それが終わると、今度は稜線へ取りつくために大きく右上に向かって足場を作りながら急登をトラバースし上がっていく。 そして、大きな長い稜線上へ、ようやく出る。 しかし、上がってからが長い。大きい山のせいか、とにかく長い。登っても登っても見えている所に着かない。ここがガマンのしどころか。 稜線上は風も強く吹き抜けるため、なかなか寒い。さらに日の出前は特に冷え込むため、厳しい寒さ。息のかかった部分は凍って白くなっている。この途中でようやく空が赤くなってきた。もう少し、もう少し、とジリジリと登る。ようやく見えていた上部に上がった、と思ったら、またさらに先があった。ワスカラン上部は、ダラッとした、だだっ広い感じ。左にぐるっと大きく迂回し、少し盛り上がった山頂部分を目指し、さらに1時間ほど雪原を行く。8時45分、ようやくワスカラン山頂(6768m)到着。
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ガマンの登りが続いたので、喜びもひとしお。うれしい。呼吸が詰まるほど風は強いが、天気はよく、360度の大パノラマ。ブランカ山群が雲の上に顔を出し、美しい。飲み込まれそうな景色。 順応で登ったイシンカ、トクヤラフもよく見えている。 他のメンバーやガイド達と登頂の喜びを分かち合って山頂でハグをし合う。また、サポートしてくれた方々や応援してくれた方々に感謝を捧げた。風が強いので、山頂での写真を撮り、少し下った所で休憩をとる。長い下りが待っているので、休憩もそこそこに下山開始。登ってきた道を順調に下り、12時30分、C2(5900m)に到着。 今日はこのままここに泊まる。 疲れてはいるが、満足感の方が大きい。C2で待っていたスタッフ達に祝福の言葉と笑顔とハグをしてもらう。うれしさがこみ上げ、こちらも笑みがこぼれる。天気、風ともに恵まれ、雪のコンディションもよく、大きなトラブルなく登れてよかった。ツイていたと思う。天に感謝。

6月26日 今日はBC(4300m)まで下る。朝7時、ロープを結び合いC2(5900m)より下山開始。今日も朝から天気はいい。クレバス部分には、赤布が刺してあるので注意しながら近づき飛び越える。大きいクレパス部分は、確保してもらいながら思い切り飛び越える。青氷のカベ部分は、確保してもらい慎重に下る。そして長ーい雪の斜面をひたすら下っていく。9時30分、氷河の末端に到着。雪はこれで終わり岩稜帯に出た。少し緊張がほぐれる。アイゼンとハーネスを脱ぎ、一休み。ここで、ポーターやスタッフ達が上部キャンプを撤収して下ってくるのを待つ。キッチンが上部からさっさと下ってきて、軽食を作ってくれたので、 それを食べる。キッチンやポーター、スタッフ達は皆素早い。素晴らしい。それほど待つことなく続々と下ってくる。皆ここで一旦休憩。寒い上部キャンプからグっと高度を下げたので、かなり気温が暖かく感じる。アウターを脱ぎ、軽装に変更。日差しが心地いい。ここから、スラブ状の岩場を、滑らないよう注意しながら下る。緑が増え、花々も増え、空気は濃くなっていき、だんだん精神的に癒される景色になる。14時、BC(4300m)到着。 あー、安全地帯まで戻ってきたって感じ。ホッと緊張がほぐれる。今日は土の上で寝られる。夕飯時、キッチンがサミット祝いのごちそうを用意してくれた。デザートには、焼きリンゴのフランベを目の前で実演してくれた。一瞬にして燃える炎と香がたのしい。ありがとうキッチンさん。
私達の登頂は、今シーズンでは4登目らしい。

(注:同時期、鈴木さんとともにデナリ登頂を成し遂げた会員の岡さんは、引き続きワスラカンに挑むが運悪くクレバスが開きすぎていて登頂を断念した)

6月27日 朝早くから、ロバが上がってきて待っている。 今日は、下山しワラスの町へ下りる。7時朝食、その後荷物をまとめて撤収の準備をする。 9時から、メンバー、ガイド、スタッフ、ポーター全員が輪になって集まり、今回の登山の締めくくりのあいさつを交わす。ここを下りれば登山は終了し、ほとんどのスタッフともお別れだ。感謝の言葉を述べ握手をしていく。ガイド頭のアグリ氏が代表して締めのあいさつしてくれた。それが終わって、下山開始。11時30分、登山口のムーショ村(3000m)に下山。ここで昼食をとり、車で一路ワラスの町へ。14時半、ワラスのホテルに到着。 ここでようやくネット環境に戻ってきたのでカランクルンの皆さんへの登頂報告と無事の下山連絡を入れた。今日は久々におフロに入れる。

6月28日 今日は、ワラスのエージェントが登頂祝いに 自宅の庭先でパチャマンカという伝統料理を作ってくれるというので昼にそちらへ伺う。キッチンスタッフとガイドは招集されていてまたイソイソと料理の準備をしてくれていた。 私たちは、のんびりとテーブルにつき、それを眺めて待つ。 今日もいい天気で、さわやかな風が吹き、日差しが心地いい。クイというテンジクネズミ料理が有名で、それを揚げた料理も出してくれた。鶏肉の様でおいしかった。また、伝統的な飲み物、紫トウモロコシのジュースでチチャモラーダという飲み物が出て、素朴な味でおいしい。結構気にいったかな。アンデスの伝統楽器を演奏する演奏者も呼んできてくれて、音楽を聴きながら夕方まで楽しく過ごさせて頂いた。

6月29日 朝8時過ぎ、ワラスのホテルを出発。今日はリマに帰り、30日の午前2時のフライトに間に合うように準備。その途中、国立公園の中にある、プーヤライモンディという超巨大植物を見学に立ち寄る。不思議な植物だ。このワスカラン国立公園の場所にしか生えていないとても珍しい植物らしい。興味のあるかたは調べてみてください。リマに到着し、お土産を少々購入し、空港へ。予定通りの飛行機に無事乗り込み、トロント経由で7月1日、日本へ無事帰国。

*初めてのペルーでしたが、とても豊かで、町と山が非常に近く、食事もおいしく、人々は素朴で 明るい感じでした。楽しかったです。伝統衣装もかわいいし山も美しいし、また行きたいなあ~

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